今後の予定
 
 
 
第四門:新たな同行者
 
 なんのかんので結局1度騎士団本部へと戻らなくてはならなく
なった3人は、やっと宿に戻ったときはすでに周りは暗く空には
月と星が輝いていた……。
 宿の前に予定よりもかなり遅れてたどり着いたローグは壁に片
手をつくと、前のめりに体を曲げて1つ大きな息をついた。
「……………………疲れた……」
 そして本当に疲れたような低いローグの第一声はその一言だっ
た。
 流石に街につく前の戦闘に龍体になっての此処までの飛行で、
その上に騎士団本部へと、ほぼサティーティアを横断した流石の
ローグにも疲労がたまっていた。
 もっともそれが本当に体力的なものかどうかという点は解から
ないが……。
「やわねー。そんなんじゃもたないわよー?」
 そんなローグの一言に呆れ気味に言うクリスティーアにローグ
はこめかみに青筋を少しばかりとは言え浮かせた。
「体力じゃない。精神的に疲れたといってるんだ」
 これ以上精神的な疲労を溜め込みたくないと思っているのかそ
う言って宿の中へと入っていってしまった。
 シュヴァルツは1度クリスティーアの方を見てからローグの後
を追って入っていった。
 クリスティーアはそのシュヴァルツの行動に少し苦笑して見せ
てからあとを追うようにするりと入っていった。
 中ではローグが宿の受付をしている少女にシングルの部屋をも
1つ追加して欲しいといったのだろう、シュヴァルツに鍵を渡
しているところだった。
 意外と手際がいいのかあっさりと渡されるそれに、シュヴァル
ツはこの街での知名度が低いのかとかなり失礼な事を考えてしま
うクリスティーアだが、そんな事はないかと思い直しローグの後
を追っていった。
 2人は1度話しをまとめようと判断したのか、シュヴァルツの
部屋にはいかずにローグの部屋へと入っていった。クリスティー
アもその後を追って部屋へとはいっていった。
 中ではローグが人数分の座るものを探し出しているところだっ
た。
 部屋の中にはすでに2つの椅子が出ており、それはすぐに見つ
かったのだろうが流石に3つ目が見つからないようだった。
「あ、いいよ私はベットに座ってるしね〜。」
 椅子を探すローグにそう言うと、本人の返答も聞かずにベット
へと腰を降ろした。
 意外といい造りをしているのかふかふかなそれはあっさりとク
リスティーアの体を包むように軽く沈んだ。
 ローグはその彼女の行動に少し眉を寄せてから、自身もすでに
出していた椅子に腰を降ろしたのだった。
 それを見たクリスティーアがにこりと笑うと
「うーんと、じゃぁ私から報告するね。」
 そうまるで最初からそう決まっていたように話し始めた。
 もっとも
「えーと、教団のルクールが一緒に来てくれる事になったわ。」
 という一言のみで、どうやら彼女は話を纏めるのが上手ではな
いらしいという事が如実に現れていた。
 その一言にローグは完全に固まったように無表情のままで静止
していたが、少し間を空けて考えがまとまったのか口を開いた。
「ルクールというのは、蒼天の教団の教皇、ルクールドラメール殿
のことだな?」
「うん、そうよ。」
「で、その教皇が同行を認めた、そういうことだな?」
「ええ。」
「何時、合流するんだ?」
「明後日。」
 ローグはまるで誘導するように必要な事を1つづつ確認するよ
うに尋ねていった。こうして聞いてみるとかなり重要事項が抜け
落ちた報告だった事がわかる。
 合流する日を尋ねてローグは深く息を吐くと、考えるように1
度眼を閉じた。
「ならば教皇殿が合流し、必要な物資が揃い次第、封地を探して周
辺を回る事にしよう。それでいいな?」
 考えを纏めそう2人に確認するように尋ねた。
 2人もそのローグの提案に依存はないらしく頷くとこの話しは
此処で纏まりを一応、見せたのだった。

  
























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