ブルー=カルセドニー〜ノスタルジア〜

序章〜全ての始まった瞬間
 
 
 

 いつもどおりに起き、下に降りるとやはりと言うかなんというか、
最初に目にしたのは……
「やっぱり君の作った料理が1番だよv」
「本当? ありがとうvv
 いつものようにアツアツのバカップルぷりを発揮した…両親だった。
「……………………………………父さん、母さん、おはよう…。」
「あ、おはようvv
「おはよう。」
 またお互いを見詰め合いながら、お互いに食べさせあう姿を笑顔
でおもてじょうは見つつ内心では。
(こぉんの万年新婚バカップル)
 と、ののしっていた()。だがののしっていても終わらないとお
もいつつ、1つの溜め息をつきつつ−何やら年よりのようだが−食
卓についたが、食べようかどうかとっさに迷った。
「……………………えーと、刺身、焼き魚、味噌汁、肉まん、酢豚、コーン
スープ、グラタン、トースト…………これは、……コロッケ……だな? そ
れに、チャーハン?? ……多いな、おい。」
 10種類以上も並ぶ食卓にとっさに何を食べるか迷う事になった。
毎回の事だが今回は特に多い。いつもは5、6種ぐらいなのに、と
思いながら、刺身、焼き魚、味噌汁とご飯で朝食を済ませた。
「………………………………ごひひょうーひゃま。」
(多いよ、はいんねーよ。つーか、考えてくれ/泣)
「あ、終わったの? じゃ、残りは夕飯ね。学校がんばってねvいっ
てらっしゃい
v
「行いってらっしゃい。」
「いってきます……。」
 にこやかに送る両親を見ないようにしつつそういういとさっさと
家を出た。そして、学校へ行く道の途中で知り合いに会った。
「よーっす。」
「よぉ。水蓮。」
 いつものようにあいさつを交わしたが、水蓮(すいれん)(本名、水智(みずち) 珠蓮(しゅれん))は彼の
様子に家の状況を察して
「その様子だと、今日はいつもの倍の量だったのか?」
「…………………………おぅ。」
「ごくろーさん。」
半ば以上哀れみのこもった声に彼は思わず飴を呑み込んだような返
事をした。もはや両親の事について諦めが篭っているようにさえ思
えた。
「あの、万年新婚バカップルが近所じゃただの、おしどり夫婦に見
えるのが不思議だ。」
 万年新婚夫婦だからこそ、おしどり夫婦に見えると言う点は少々
無視しつつそういう彼に苦笑しながら
「いいんじゃねーの? 仲がいいのはいいことなんだし?」
「それは、そうかもしんねーけど、あの量はどうにかして欲しい。」
「あ、あはは……それはいえてる。」
 げんなりと言う彼に水蓮は苦笑気味に笑って答えた。そんな風に
いつものような会話をしながらやっているうちに近くの林のような
場所の前まで来た。
「だろぉ? 全く父さんも母さんも大衆の目ってやつを……お、おい!」
「え?」
 突然顔色を変えた彼に水蓮は驚いたが問い掛ける暇はなかった。
何故なら、彼につき飛ばされてしまったからだ。
「何す……。え?」
 突き飛ばされた事に対し文句をいおうとしたが、そこにいた彼は
いなかった。
 彼は突然現れた光から友人をかばおうと突き飛ばしたが、代わり
に自分が捕まってしまい、真っ白な空間に放り出されてしまった。
「やぁ、僕は君の記憶を取りに来たもの。何か言う事はある?」
 真っ白な空間に放り出されるのとほぼ同時に、聞こえてきた声に
彼は驚いたが、
「俺の記憶は俺のだ! 俺が俺である限り取ることは出来ねぇはず
だ!!」
どこにいるかもわからない相手に怒鳴りつけた。だが相手は笑うば
かりだった。
「ふふ……。君以外の記憶は取れるんだよ。」
 彼の問いに不気味な声は、少し間を空けて答えを返してきた。いか
にも楽しそうに、まるで、ピエロのように。
「ふっざけんな! 俺以外の記憶なんかねぇ!! 誰と話してどう思っ
たか、それが全部今の俺を作ってんだ!! 他の記憶は存在しない!」
 叫んだが帰ってくるのは笑い声ばかりで、彼をさらにいらだたせた。
「それが、あるんだなぁ。」
 そう言う声が聞こえてきたと思ったら、意識が一瞬で暗い闇に引き
ずり込まれていったのだった。
そこから先に何があったのか彼は知らない。
『彼以外の記憶。』それは、言葉通り彼自身以外の周りに関する、記
憶だったのだった。
>「ふっざけんな!俺以外の記憶なんかねぇ!!<BR>
誰と話してどう思ったか、それが全部今の俺を作ってんだ!!<BR>
他の記憶は存在しない!」
 
序章終了

長編小説、一応序章終了
ほかの同様にまったく進んでません
しかもこの小説、他の2つと同じスピードでUPしていくから
すっごく遅いです…。
それでは、これからもよろしくお願いします

 
























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